急な訪問のお礼、ちょっとした感謝の気持ち、お世話になった方へのご挨拶——。ビジネスシーンでもプライベートでも、「さりげない贈り物」が人間関係を円滑にする場面は数多くあります。
しかし多忙な日々の中で、「何を選べばいいのか」「予算はどれくらいが適切か」と悩む時間はできるだけ減らしたいと感じるもの。本記事では、お土産コンシェルジュとして数多くのギフトシーンに携わってきた経験から、失敗しないプチギフトの選び方と予算別のおすすめ商品を厳選してご紹介します。
プチギフトとは

プチギフトとは、文字通り「小さな贈り物」を意味します。もともとは結婚式で新郎新婦がゲストをお見送りする際に手渡しする「送迎ギフト」として広まりました。近年では、その意味合いが拡大し、友人宅への訪問時の手土産、会社の同僚への感謝の品、取引先への簡単なお礼など、日常的なシーンでも使われる言葉になっています。
高価すぎず、それでいてセンスを感じさせる—そんな「ちょうど良い贈り物」が、プチギフトの魅力です。相手に気を遣わせず、それでいて心遣いが伝わる。そんな絶妙なバランスこそが、プチギフトの存在意義と言えるでしょう。
これだけ押さえて!プチギフト選びの3つの鉄則

プチギフトを選ぶ際に押さえておきたいポイントを3つ、ピックアップしました。
鉄則1:相手に気を遣わせない価格帯を守る
プチギフトの理想的な価格帯は、500〜3,000円程度です。
高額すぎると相手が恐縮してしまい、逆に関係がぎこちなくなることも。「お返しが必要かも」と心理的負担をかけないことが大切です。ビジネスシーンでは1,000〜2,000円、親しい友人には500〜1,500円が目安。関係性と場面に応じて柔軟に調整しましょう。
鉄則2:「消えもの」で相手の負担を軽減
場所を取らず、使えばなくなる「消えもの」が、プチギフトの基本です。
食品、飲料、入浴剤、ハンドクリームなどの消耗品なら、相手の収納スペースを圧迫しません。特に「その日のうちに開けて楽しめるもの」は、贈った側も受け取った側も気軽で、会話のきっかけにもなります。
鉄則3:「自分では買わないけど、もらうと嬉しい」を狙う
日常的に使うものでも、少し上質なもの、限定品、話題の商品など、「自分で買うには勇気がいるけれど、もらったら嬉しい」ラインを狙いましょう。ブランドの小物、人気店のスイーツ、季節限定品などは、特別感がありながらも実用的で喜ばれます。
【予算別】ありがとうが伝わる!おすすめプチギフトセレクション15選
プチギフトの相場は、1000〜3000円程度。ちょっとした感謝の気持なら1,000円程度、お世話になった方へのお礼は2,000~3,000円程度がおすすめですよ。
<500〜1,000円> 気軽に渡せる!カジュアルギフト
1. スターバックスのドリップコーヒー(3袋入り) 価格帯:約700円
誰もが知るブランド力と、自宅で手軽に楽しめる実用性が魅力。パッケージもスタイリッシュで、老若男女問わず喜ばれます。
2. 今治タオルのハンカチ 価格帯:500〜1,000円
日本が誇る今治ブランドのハンカチは、吸水性と肌触りが抜群。小さくても品質の良さが伝わる逸品です。
3. 紅茶専門店のティーバッグセット 価格帯:800〜1,000円
ルピシアやTWGなど、専門店の個包装ティーバッグは香りも楽しめて優雅な時間を演出。女性に特に人気です。
4. 高級チョコレート 価格帯:600〜1,000円
ゴディバやリンツなどデパ地下で買える小箱のチョコレートは、贈る側も買いやすく失敗のない選択肢です。
5. 入浴剤セット 価格帯:500〜900円
LUSHのバスボムやAYURAの入浴剤など、リラックスタイムを演出できる入浴剤は、性別問わず喜ばれます。
<1,000〜2,000円> センスが光る!ちょっと特別なギフト
6. 専門店のクッキー缶(小サイズ) 価格帯:1,200〜1,800円
ヨックモックやアンリ・シャルパンティエ、資生堂など、老舗の缶入りクッキーは高級感があり、職場でのシェアにも最適です。
7. オーガニックハンドクリーム 価格帯:1,500〜2,000円
ロクシタンやジョンマスターオーガニックなど美容ブランドのハンドクリームは、パッケージも美しく実用的。特に女性には鉄板の選択肢です。
8. 高級ジャムセット 価格帯:2,000円
久世福商店やサンクゼールなど、こだわりのジャムは朝食を豊かにしてくれます。瓶入りで見た目も上品です。
9. 専門店のドリップバッグコーヒー 価格帯:1,500〜2,000円
ブルーボトルや猿田彦珈琲など、コーヒー専門店のドリップバッグはコーヒー好きには特に喜ばれる本格派ギフトです。
10. 話題性のあるブランドのスイーツ 価格帯:1,000〜1,500円
カルビーの高級ポテトチップス「グランカルビー」に東京ミルクチーズ工場など、デパートでしか買えないスナックや、話題性のあるスイーツもおすすめです。
11. 高級ホテルの加工品 価格帯:1,000〜2,500円
帝国ホテルやホテルオークラのチルド総菜は、重厚感と味わいで特別感を演出。お子様がいるご家庭にも喜ばれます。
<2,000〜3,000円> 感謝の気持ちをしっかり伝える上質ギフト
12. デパ地下の焼き菓子詰め合わせ 価格帯:2,000〜2,500円
アンリ・シャルパンティエのフィナンシェ、資生堂パーラーの花椿ビスケットなど、老舗の焼き菓子は格式を感じさせます。
13. 高級調味料セット(醤油・出汁・塩など) 価格帯:2,500〜3,000円
久原本家の茅乃舎だしや、高級醤油の詰め合わせ。料理の質を上げる実用ギフトは、主婦層や料理好きに大人気です。
14. 高級バスソルト・バスオイルセット 価格帯:2,000〜2,800円
クナイプやSABONなどのバスグッズセットは、自宅スパ体験を演出。疲れているビジネスパーソンへの気遣いが伝わります。
15. 和菓子の詰め合わせ(老舗の羊羹や最中) 価格帯:2,000〜3,000円
とらやの羊羹や鶴屋吉信など、老舗ブランドの和菓子詰め合わせ。日持ちもして格式があり、年配の方や和の心を大切にする方に喜ばれます。
小さな気遣いが、大きな信頼を生む
ビジネスでもプライベートでも、「小さな気遣い」が大きな信頼を生みます。プチギフトは、高価である必要はありません。大切なのは、相手のことを考えて選んだという「心」です。本記事でご紹介した3つの鉄則と15選を参考に、あなたのシーンに合ったプチギフトを見つけてください。
予算に応じて選べる幅広いラインナップから、相手の好みや関係性に合わせて最適な一品を選びましょう。相手の笑顔を思い浮かべながら選ぶひとときが、あなた自身の心も豊かにしてくれるはずです。

ライター・編集者として、これまで数千件以上の取材・記事制作を経験。旅と食をこよなく愛し、地域の特産品や贈り物文化をテーマに、作り手の想いや土地の個性を丁寧にすくい取り、“心に残る手みやげ”として全国に発信している。
執筆活動のかたわら、自身でも甘酒カフェやギフト商品の企画・販売を手がけ、地方の魅力発信と地域経済のつなぎ手としても活動中。農家や作り手とともに、「贈る人も、贈られる人も、幸せになれるギフト」を提案している。